最近よく耳にするアメリカでのアジア系への差別や暴力事件のニュース。
アジア人が一括りで被害にあってるのを見て、恐ろしさや悲しさ、憤り、同じく日本を出て生活してる身からすると他人事じゃないな、と身が引き締まるような気持ちになる。
こんな不安定なご時世やから、スペインは大丈夫?と聞かれることがたまにあって、スペインでアジア人・日本人として生活してる自分の状態や心境を改めて考えてみた。
私がバルセロナに移ったのは、2020年の8月。まだ来てから8ヶ月やけど、その間差別を受けたことは無い。
けど、私より長くバルセロナに住んでる日本人の方で、コロナが流行り出した初めの頃は、「コロナ」と呼ばれたり、何かを上から落とされたこともあるらしい。
私自身はそんな怖い経験はしたことがないけど、あからさまにアジア人が嫌いなんやな、ていう外国人に出会うことは、たまにある。
おなじアパートの人でも、挨拶をしたのに返事をしてくれなかったり、顔も見ようとしない人が、ごく稀にいたり。(そういう雰囲気があるヤツには、私も無視するようにして視界から抹消してる。いちいち傷付いたり気にしてたらやってけへん)
スーパーのレジしてるおばちゃんで、日頃から私に対する態度と他のお客さんに対する態度が違うし、ある時他のお客さんにはキャンペーンの説明を笑顔で親切にしてるのに、私にだけしてくれなかったこともあった。(「ああ、こいつ嫌いや」と私も思ったから、それ以降このクソバ○アにはこちらも態度を悪くして接するようにして、勝手にスカッとした気分になっている)
道を歩いていて、めちゃくちゃ見てくる人もたまにいる。(けど日本でも外国人がいたら自然と(悪気なく)視線がいってしまうことがあるし、これは違う話かも)
けど、そんな嫌なヤツと出会う割合よりも、ありがたいことに親切に接してくれる人の方がバルセロナには格段に多いと思う。(とはいえ、いつ何が起きるか分からない時代やから、気をつけないといけない)
オレオ(愛犬)を飼うまでは、スペインのローカルの人とお話をする機会って、スーパーの買い物の時や、学校の先生、レストランの店員さん、くらいでほとんど無かった。
でもオレオを迎えてから、その生活が一変した。
お散歩で外に出る度、道を歩いてる犬好きの人や、他のワンコの飼い主さんとの出会いがある。
家からほんの3分ほどの場所に、ドッグランがあるから毎日オレオを連れて行ってるんやけど、そこでたくさんの犬友が出来た。
中には数人外国人(南米人)がいるけど、ほぼスペイン人。
そこはアジア人が全くいない環境で、私一人見た目は浮いてる感はあるけど、みんなそんなこと関係なく普通に接してくれてる。
むしろ、興味を持って近づいてきてくれる人もいて、
このおばちゃんとは、そのまま30分ほど、日本の文化や習慣を教えて欲しい、と言われ会話が進んだ。
他にも、
他にもハネムーンで日本に行きたい人、日本料理屋で働いてた人、など、日本に関心を持ってくれてる人が結構いた。
スペインが差別的な人に溢れていたら、スペイン語なんて絶対学びたくない!こいつらと会話なんてしたくない!て思ってたかもしれないけど、
本当に出会うスペイン人が素敵な人ばかりで、もっと会話をしたい、スムーズに話せるようになりたい、という気持ちに自然とさせてくれて、スペイン語を学ぶ原動力にもなってる気がする。
今まで日本人との関わりが一切ない、というスペイン人も結構いる。
そういう人たちにとって、日本人=私、になってしまうから、私の言動によって日本人に対する彼らの印象が良くも悪くも変わってしまうんやろうな、と思ったら責任感を感じるようになってきた。
このシチュエーションみたいに、自分が日本人の代表になる場合が海外(特に日本人が少ないエリア)ではあるから、振る舞いには気をつけようと気づかされた。
今まで考えたことや感じたことさえも無かったことに、目を向けるきっかけをくれてるスペイン生活。アジアに帰る約1年後には、人間的に成長出来てるといいな。
※なんかしんみりとした記事になっちゃってごめんなさい。
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